写真はシステムキッチン・メーカーのタカラスタンダード様の名古屋営業所です。
会議室でプロジェクターの映像が見にくいとの事で、遮光カーテンを取付けました。
遮光カーテンを以前は、暗幕と呼びました。その頃はたいていが黒かエンジ色、緑の単色です。学校の体育館や音楽室、視聴覚教室のカーテンが思い浮かぶと思います。
昨今は表面が通常の厚手生地と変わらない柄物も多く、人気があります。
メーカーは密に織り黒い糸をも入れて光を通しにくくしたり、生地裏面にコーティングしたりして遮光します。
遮光の度合いによって、遮光1〜3級まで用意されています。
1級が光を最も通しにくく、先に述べたバックコーティングは完全遮光です。同じ品番でも、色によって遮光性能は変わります。
やはり黒が最も通しにくく、こげ茶や濃いグレーなども上位の性能になりやすい色です。
（バックコーティングの生地は表面の色柄に関係なく完全遮光できます）
お決めになる時は、生地を光にかざしてみると、よく分かります。
東リドレープ（暗幕）カーテン/遮光１級
TKY9289 プリーツタタミ 1.5倍・2つ山
トーソー中型レール
ブラインドでは光が漏れ、プロジェクターの映像が見えるような適度な暗さに出来ない為、遮光カーテンを取り付ける事になりました。
今回の場合は企業の会議室ですから、色柄よりも機能優先です。
色は黒に近いグレー、遮光性能1級で、もちろん防炎品。
大きな窓で、幅5.3m高さ3.8ｍのガラスサッシが2箇所あります。窓の下には壁がありますから、取付位置は4mを超えます。
建築用の足場を組んで取り付けました。
カーテンの重さが大きくなりますし、下の位置から開閉作業をしますから、レールはすべりが良い中型レールにしました。これは、大きさも部品もよく見かけるレールの2倍くらいあります。
また、高く、大きなカーテンには電動レールもお勧めです。それもリモコンを付ければどこでも操作。
（意外と高価ではありません。特に家庭用は。次回にでも紹介いたします）
もともと、窓にはアルミ製のブラインドが付けてあります。遮光用のブラインドではないので、閉めても光は漏れます。そこに2重にカーテンを付けると、かなり暗くなります。
2倍ヒダ（製作幅に対して約2倍の寸法を、ヒダを取り、半分の幅に仕上げます）の方が、より遮光しますが、たたんだ時のかさが増えるので、今回は1.5倍ヒダで作りました。
取り付ける窓が高さがあり（カーテンの高さ3810mm）、ガラス側へ迫り出している為脚立が立たず足場を組んで施工いたしました。
遮光したい時の注意点
生地は完全遮光でも、壁と生地の周囲から光は漏れます。
それでは暗さが足らない時には、横は生地を壁まで囲うリターンをお勧めします。
さらに上はプラスチック製で出来たハードトップのカバーをカーテンレールに取り付けます。
リターンもハードトップも断熱性の向上、省エネにも貢献します。（これもまた機会があれば、詳しい情報を紹介いたします）下の部分は腰窓であれば、なるべく丈を長くします。
部屋の照明を消して写真を撮るべきでした。その効果がいまひとつ写真では分かりません。
お客さまのご希望は真っ暗にしない事。
と言いますのは、暗すぎるとパソコンの手元が見えないのです。
万が一の時の安全上も良くありません。映像を見るのには支障なく、かと言って真っ暗にはしない適度な暗さです。
窓以外かのホールから、ガラスドアを通して少し光が入り、ちょうど良いほの暗さになりました。
写真のすそは、わざと窓の台の上に持ち上げています。収納した時のスッキリさを求めて、あまり丈を長くせず、少しだけ長く製作したのですが、閉めた時は上に乗せた方がより遮光します。
形態安定加工や形状記憶加工をすれば、美しいヒダが出るのですが、カーテンが大きすぎて加工機に入りません。
これが残念でした。
